Toward ICT4D

青年海外協力隊 平成28年度2次隊 PNG コンピュータ技術職のなんたらかんたら

【第四号報告書】任期満了まで残り6ヵ月。活動報告書公開‼

活動も残り6ヵ月に控え、だんだんとクロージングの準備をするようになりました。
第3号報告書に引き続き、第4号報告書を公開します。

 

 

 

第3号報告書の項目は以下の通り。


項目1. 活動の進捗状況
項目2. 課題解決に向けた取組み・進捗・結果
項目3. 活動事例の紹介 成功例・失敗例
項目4. 受入国の人々への変化(活動のインパクト)
項目5. その他

※項目5. その他は、①日本と受入国の違い、②受入国の生活習慣、など7項目の中から一つ選んで記入します。

 

第4号報告書の目的


第4号報告書では、これまでの進捗状況を確認するとともに、活動の終了に向けての展望を行う。

とある通り、18か月が経過した活動の進捗状況と、
残り6ヵ月でどのようなクロージングを行うのか、活動状況表を作成し、合わせて提出します。
ぼくの活動状況表は参考までに末尾に貼り付けれあります。

 

報告書要約

赴任から1年半が経過し、Kokopo Secondary Schoolでの2年目の教員生活がスタートした。昨年度も教えていたおかげでGrade12は真面目に授業を受けていてとてもやりやすい。Grade11は入学して2ヵ月、緊張感も消え、よく言えば慣れてきた、悪く言うとダレてきた感じでもある。活動も残り半年となり、今年初めからクロージングの準備を始めた。昨年はG11、G12のほぼ全クラスのコンピューティングの授業を担当したが、今年は新たに2名の教員を立て、Grade11の一部授業を担当してもらっている。1名は前任者時代のカウンターパートであり、2クラス分を担当。昨年、一昨年は休職していたらしい。問題なく授業を行っているが、他教科で忙しく、なかなか打ち合わせができていない。もう1名は電気科の科目を担当している教員でG11の1クラスを持ってもらっている。初めてのIT科目担当のため、今学期の授業を見ているとなかなか苦戦しているようである。継続して授業を担当してもらうためにも、授業運営のサポートを続けていく必要がある。
その他、昨年は予算不足により延期としていた"2-1. インターネット接続""2-2. 学内無線環境構築"は、今年度に入っても実施する意向が見えないため削除した。なお、3月中旬に急きょ「4月からPCルームの移設を行いたい」と校長から話があったので、もしかすると最後の半年は忙しくなるかもしれない。また、前報告書で記載した知識移管は計画書上で新たに項目を設け、活動を開始した。特にコンピュータウイルスが蔓延しており、以前より個別でアンチウイルスソフトの配布と使い方の説明を行ってきたが、今年から全教員、生徒向けにアンチウイルスソフトの配布を開始した。また、年始に全教員向けに講習会を行い、対策の重要性と手順について周知している。

 

項目1. 活動の進捗状況

第2号報告書にて活動目標の大枠を"1.効果的な授業実施"、"2. 学内ICT環境の増築、改善"と定めた。
"1.効果的な授業実施"は昨年はICTクラスはカウンターパートナー、コンピューティングクラスは私とすみ分けて授業を行い、11クラス、22コマを担当した。今年は任期満了に伴う授業引継ぎが必要なため、新たに2名の教員を立て、一部クラスを受け持ってもらっている。また、G11 Term1向けの教材がないため、Termを通した授業プランと合わせて作成している。
赴任以来、PCに関する依頼を個別に受けてきたが、任期満了後は対応する人がいなくなるため、新たな大枠の"3. 知識移管"の項目を作成し、昨年末からPCセキュリティ対策、PowerPoint、ICT教育等の資料作成、配布と教員向けに講座を開いている。また、"2-5. PC、スマートフォンの無償修理"はPCルームの必要部材が足りておらず、昨年から見積を提出するも予算が割り当てられないため、校長の許可のもと、一部修理を有償化。3ヵ月で270kina(1万円程度)集めらることができたのでマウス3台、キーボード2台、インク2個などを購入した。

 

項目2. 課題解決に向けた取組み・進捗・結果

第3号報告書で設けた課題に対する進捗を記入する。
"1. 効果的な授業実施"
課題:クラスごとに進捗度合いと授業の質に差が出ている
進捗&結果:クラスごとの進捗の度合いであるが、突発的な集会などで1学期10週のうち、5週-7週程度しか授業ができない。授業教材は整っているので、課題を多めにすることで授業内で収まらなかった範囲は宿題として空き時間に行うようにしている。授業の質は、授業を行う中で・自分で学習できる・授業を受けて理解できる・個別指導が必要、の大きく3種類の生徒に分けられることが分かったので、実習中に生徒の出来を見回り、できていれば褒める、個別指導が必要な生徒は横に座って手取り足取り教えることでカバーしている。
"2. 学内ICT環境の増築、改善"
課題:予算不足のため延期
進捗&結果:校長からの要望で記載した本取組みであるが、昨年は予算不足で延期となっていた。カウンターパートも乗り気であったので一緒にレポートを作り、昨年末に校長へ再度提案しに行ったが、新年度が始まっても実施できる目途が立たない、そもそも校長から今年度で実施する意向が見えないため、一部項目を削除することにした。

 

項目3. 活動事例の紹介 成功例・失敗例

(1)活動のプロセスにおいて用いた工夫と、その効果を具体的に記入する。
(2)好結果につながらなかった事例についても記入する。
予算がおりず、失敗例となった"2-1. インターネット接続""2-2. 学内無線環境構築"は、原因を考えると、1.校長へのアプローチの仕方、2.予算ありきの活動、の2つが考えられる。赴任当初、校長からのトップダウンで始まった取組みであったが、話を進める中でこちらからの提案という形にすり替わっていったように感じている。こちらが下手に回って対応するのではなく、校長の依頼ありきという態度で行動すればよかったかもしれない。ただ、予算ありきの活動であったので、仕方ないとも感じている。
やりたかった活動だけに残念ではあるが、現地業者とのやり取りの中で、自信満々の見切り発車を行う校長、連絡が来ない業者、逆に勝手に工事を始めるほど熱心な業者など、この国でのビジネスの難しさを感じれ、面白い経験となった。また、ポジティブに捉えると失敗のおかげで時間の余裕があり、PC修理や教員向け講習会の開催など、活動を行う中で見えてきた小さなニーズをひとつひとつ拾い上げれることができたと思う。

 

項目4. 受入国の人々への変化(活動のインパクト)

(1)配属先等任地の人々がボランティアの活動によって変改した事項を具体的に記入する。
赴任当初、PCルームは授業時間内での使用だったが、お昼休みや放課後に開放することで生徒のPC使用時間が増加した。多いときは40名程度の生徒が宿題やPC上の百科事典を使いに来ている。偶発的だが、行事ごとにカメラマンとして活動していた効果が大きく、共有フォルダ上で写真を共有した結果、コンピュータの理解促進に繋がっている。Grade11で初めてPCを触った生徒が自分たちで写真をコピーして、画像を加工したり、宿題の挿絵にしたり、と興味があれば自分で学んでいくということを身を持って体感した。
(2)配属先等任地の人々の日本や日本人に対する意識について記入する。
これまでの隊員や、遡れば日本軍の影響もあって、配属先任地の人々は往々にして親日的な態度を取ってくれている。そのため、良くも悪くも意識が明確に変わるということはなかったが、生徒を自宅に呼んで食事をしたり、頻繁にビレッジに行ったりと、身近な日本人という感覚を持ってくれたのではないかと思う。また時間や約束を守ることから、「真面目」ということはよく言われた。

 

項目5. その他特記事項 - 日本と受入国の違い

本報告書では、就業への意識の違いについて記載する。
日本人は就職難、フリータなどの言葉があるほど就業を重要視しているが、ココポでは就業への意識は低いと感じている。1年半の活動の中で、1.ワントクの存在、2.豊富な作物、3.教育格差の3つが理由であると感じる。まず、パプアニューギニアにはワントクと呼ばれる血縁者一族の相互扶助システムがあり、生活難に陥っても親族のもとで暮らすことができる。次にココポは肥沃な大地と豊富な作物のおかげで絶対飢餓が存在していない。そして最後に進学率が低く、教員や技術者など高等教育を受けたポジションへの再就職が容易であるためである。
都市部以外では生活のためというよりも嗜好品と子どもの養育費のための現金収入という比重が高く、「数年仕事をして退職。数年休んで、再就職」というケースもときどき見られる。そのため、業務品質は高くないが、労働からくるストレスも低く、気ままに過ごしているといった印象を受ける。なお、労働への意欲がない訳ではなく、未就職者も家の建築や農作物の収穫など随所で関わっているので、貨幣経済へ依存せずにすむ環境が整っていると言い換えることができると思う。

 

活動状況表

活動開始から1年半が経過した活動状況表です。

 

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