出国まで残り13日 ~教育とはなんぞや~
今日は数少ない大親友のもとに飲みに来てます。
半年前に一緒にコーディネートした部屋もかっこいい。
僕の大親友は今、交野の私立高校で教員をしています。
今日はいろんな話を交えつつ、教育について話してきました。
僕はコンピュータ技術職としてPNGに行きます。
でも、ITに対しては懐疑的な考え方を持っています。
というのも僕は、ITは人を幸せにしないと考えているからです。
FacebookやTwitter、いろんなSNSで人の繋がりはすごい勢いで広がっています。
でも、個々の人間関係は深まっていない。
東京で働いていたとき、電車に乗りながらスマホをいじる人に、
何回も横に座っている人と話せばいいのにと思いました。
それでも、コンピュータ技術職としてPNGに行く理由。
僕には2つあります。
1つは、ITの授業を通じて人間教育をしたい。
ITの授業はともすれば方法論のみで終わります。
IT技術もあくまでスキルの一つ。
僕の生徒にはそんな狭い視野でITを学んでほしくない。
だから、僕は授業の一番初めに「君たちはなんのためにITを学ぶのか」と問いたいと考えています。
そこから、一人一人のなかでそれぞれのIT技術の必要性を見つけてもらいたいと考えています。
ぼくの大親友は、教育はビジネスではなくサービス(奉仕)だと言っていました。
それは、突き詰めればどこまでも生徒に対して尽くすことができる。
その中で、「この子の将来にとって今、なにを言うことが大切か」。
それが、教師として問い続けるべき使命であると言っていました。
もう1つは授業を通じて、相互扶助の力を養ってもらいたい。
ITはあくまでスキル、一つの手段です。
他の教科でも同じですが、できる人もいればできない人もいる。
僕はそこに焦点を置きたくないです。
代わりに僕が教えるよりも、できる人ができない人にできることを教える。
その中でお互いに話し合い、ぶつかり合い、なにが大切かを見つけてもらいたい。
簡単なことではないと思います。
でも2年間の活動を通じて、お互いに助け合い、伸ばし合える人間関係を生徒同士で築きあげてほしい。
そのために教員という立場からサポートしたいです。
大きいことはいくらでも言えますが、それが僕が受けてきた教育の集大成になると思います。
神奈川県立総合教育センターが教師として5つの指針を示してくれています。
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「教師は五者であれ。」と言われています。
第一、自分の専門分野の学問に通じた「学者」であれ。
第二、朝のホームルームで生徒の顔色を見て健康状態を把握できる「医者」であれ。
第三、生徒の個性をつかみ、将来の適性を見抜き、進路指導に生かせる「易者」であれ。
第四、生徒を引きつけ、楽しい授業を展開できる「役者」であれ。
第五、一芸は百芸に通ずと言われることより、教師自身が一芸に秀でた「芸者」であれ。
というものです。
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生徒として授業を受けるのは、人生80年の中でたかが10数年。
僕が関わるのは、その中でもたった4年です。
でも、日本人として、教師として、生徒のこれから歩む道の道しるべに少しでもなれたらいい。
そんな心意気でPNGに行ってきます。
実際に教壇に立てばそんなことを考えている余裕もないと思います。
でも、この心意気を忘れることなく、2年間、PNGで活動してきたいと思います。