Toward ICT4D

青年海外協力隊OV 平成28年度2次隊 PNG コンピュータ技術職のなんたらかんたら

【第二号報告書】コンピュータ隊員の活動計画書公開!!

第1号報告書に引き続き、第2号報告書を公開します。

 

 

 

第2号報告書の項目は以下の通り。


項目1. 活動計画の説明
項目2. 活動計画策定に向けた配属先との意見交換
項目3. 配属先の動向
項目4. 受入国の人々との交流
項目5. その他

※項目5. その他は、①日本と受入国の違い、②受入国の生活習慣、など7項目の中から一つ選んで記入します。

 

第2号報告書の目的


第2号報告書では、今後の活動について配属先と協議・合意した上で具体的な活動計画表を作成する。

とある通り、第2号報告書では活動6か月を踏まえて見えてきた現状、問題点をもとに、
残り1年半でどのような活動を行うのか、活動計画表を作成し、合わせて提出します。
ぼくの活動計画書は参考までに末尾に貼り付けれあります。

 

報告書要約

1月末の年度初めに伴い、本格的に活動が開始した。文化も時間の流れも違うパプアニューギニアでどのように学校運営しているのか、初めは戸惑いの連続であったが、1学期を終えて学期間の一通りの流れを把握することができた。この半年間の活動とカウンターパートナー、校長たちへのヒヤリングを行った結果、『1. 効果的な授業実施、2. 学内ICT環境の増築、改善』の2項目を活動の軸と定めることとした。赴任当時より要請のあった学内ICT環境の改善については、長期休暇の間に授業支援ツール「Moodle」を導入した。これまでAssignment、Examの採点に長時間要していたが、Moodleの導入により大幅な時間削減が見込まれます。またインフラ環境の改善についても1学期より活動を開始し、ISP業者、機器販売代理店との交渉、見積を取得した。しかし、見積を提出してから2か月が経過するも予算の出どころが見えないため、派遣期間内にICT環境の改善に着手できるのか不安が残る。仮に予算がなければ着手することもできないため、低コストかつ短期間でできる代替案のリストを作成しておこうと考えている。また、授業運営については、教師未経験ということもあり、授業準備に翻弄される日々が続いている。授業を進行する上での言葉の使い方から、生徒がどのようなことに興味を持っているのかなど、1学期の間は手探りが続き、2学期になってようやく落ち着いて授業ができるようになってきた。現在は新たな課題として、教師としての経験値と語学の面から、生徒の興味を惹くような授業が数回に1回程度しかできていないように感じている。時には我慢も必要であるが、コンピュータの大切さと面白さを理解してもらえるよう、できる限り楽しんで授業を受けてもらいたいため、他の教員の授業見学や自身の授業の振り返りなど、継続して行っていきたい。

 

項目1. 活動計画の説明

活動計画の大枠は配属先のニーズに沿った以下の2点である。

1. 効果的な授業実施
2. 学内ICT環境の増築、改善

 

◇1. 効果的な授業実施

カウンターパートとともにグレード11、12のComputing、ICTの授業を実施する。授業を実施するにあたって教材が十分でなく、また、アサイメント、テストの採点、成績管理に多くの時間が割かれている。今後、授業支援ツールを導入することで、ネットワークを介した教材の展開、授業準備に時間をさけるよう手配する予定である。

 

◇2. 学内ICT環境の増築、改善

校長へのヒヤリングの結果、今後の方針としてペーパーレスによる学校運営を想定しており、①インターネット接続②無線環境構築③コンピュータルームの増設の要望が上がってきた。すでに各種見積を取得し、校長へ提出済みであるが、いずれも資金ありきであるため遅延することが想定される。また、生徒の携帯端末等を使用して、オンラインによる資料配布等を行えるよう、Webサーバを構築する必要がある。こちらも活動計画に入れているが、Webサーバ構築経験が乏しいため、時間を要することが想定される。

 

項目2. 活動計画策定に向けた配属先との意見交換

赴任後、前任者の活動内容の把握、カウンターパートと校長からのヒヤリングを踏まえて活動計画を策定した。ボランティアに求めるニーズが明確であったため、主に学校側のニーズに基づいた活動計画となっている。現状、前任者が十分な活動を行ってくれたおかげで最低限授業運営ができるだけのICT環境が整っている。また、校長がペーパーレスによる学校運営という明確な目標を掲げているため、こちらから大きな提案を行うのではなく、カウンターパート、校長からココポセカンダリーの将来像と今後2年間で達成してほしい目標をヒヤリングし、それに対してアドバイスをするといった流れで活動計画の細部を決定していった。

 

項目3. 配属先の動向

配属先の組織体制について特筆すべき変更はない。
活動の方向性についても大きな変更ないが、1号報告書にも記載した通り、配属先の要望によりComputingの授業に加えて、Economicsの授業を週6コマ受け持っている。Computingの授業よりも楽しくやりがいがあるが、その分負担も大きい。時間が許すならば継続してEconomicsの授業を受け持ちたいが、本来の活動内容へ影響を及ぼしているのが実状であり、今後Economicsの授業を他の教員へ引き継ぐ可能性がある。また、昨年までコミュニティ開発職種の隊員が本学にて日本語授業を実施していた。その影響もあって、生徒から日本語教育を行ってほしいと要望を受けている。昨年にDupty Principalから了承を貰っているので、今後課外授業として日本語教育を行えればと考えている。

 

項目4. 受入国の人々との交流

(1)配属先等任地の人々の日本や日本人に対する意識

ココポ、ラバウル周辺住民は「ありがとー」といった知っている日本語での挨拶やバスで席を譲ってくれたりと、とても親日的である。。反面、ココポ、ラバウル周辺部族のトーライ族の気質柄、他人へ物を無心する傾向が強く、日本人へはより高価な物を無心してくることが多い。

 

(2)受入国の人々との交流

・セトルメントと離島での日本文化紹介ワークショップ開催
・大学でのコンピュータワークショップ開催
・卒業式等のイベントでのソーラン節の披露
・現地サッカーチームへ所属
・現地部族との交流
など。
途上国ということもあり娯楽が少ないので、年末から現地のサッカーチームに所属し、週末は地元のリーグ戦に出場している。チームメンバーはセトルメント内に住んでおり、買い物のついでに立ち寄って談笑をしたりしている。ビレッジにも友人ができ、1~2か月に1回ほどのペースでビレッジに行き、トーライ族のイニシエーションを受けたり、お酒を飲んだり、料理を作ったりしている。ココポセカンダリーの教員との交流が浅いので今後は教員たちと私的に食事を取るといった機会を設けたい。

 

項目5. 受入国の食事

パプアニューギニアと日本との食文化を比較すると、日本の食文化の多様性に驚く。パプアニューギニアの主食は米、イモ、バナナである。パプアニューギニアの家庭料理は、さつまいも、タロイモなどのイモ類、バナナ、魚や鶏肉などココナッツミルクで煮込んだ煮物、クムやムームーと呼ばれる菜っぱを塩茹でしたもの、鶏肉やマトンを煮込んだシチュー、フライドライスなどが米と一緒に出される。ほとんど調味料を使用していない素朴な味で日本人でも美味しく食べられるものと思う。
町にはカイバーと呼ばれる簡易な大衆食堂が点在し、上記の家庭料理のほかにミートパイやホットドック、フラワーボース(小麦粉を揚げただけのドーナツのようなもの)などが販売されている。店舗ごとの特色はほとんどなく、扱っている商品もほとんど同じである。任地のファーストフードはフライドチキンショップのみ。こちらも店舗ごとの特色はほとんどない。
お菓子も種類が少なく、キャベツ太郎のようなスナック菓子かクッキー、チューペットのような氷菓子が主に食べられている。果物類が豊富に取れるため、スターフルーツやマンゴー、きゅうりをお菓子代わりに食べている人も多い。

 

活動計画書

最後に残り1年半の活動の軸となる活動計画書。
概要は『項目1. 活動計画の説明』を確認してください。

 

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