パプアニューギニアのODAの見える化@ラバウル・ココポ
日本国内にいると国際協力事業はどんなことをやってるかなかなか見えませんが、現地で生活していると、市民にとって重要な役割を果たしているものも多くあります。ここでは任地ココポのODA事業についてまとめます。
パプアニューギニアの国際協力事業
1975年、パプアニューギニアの独立とともに始まったパプアニューギニアへのODA事業も今年で43目を迎えました。40年の節目まで投じた資金は約1880億円(円借款、無償資金協力、技術協力を含む)。
いまだに陸路で接続されておらず、移動手段が海路、空路、徒歩という土地だ多々あるパプアニューギニア。そんなパプアニューギニアのODAは、『2017年7月に策定されたパプアニューギニアに対する「国別開発協力方針」では、ODAの基本方針(大目標)として、「社会・経済基盤の強化を通じた持続的経済成長の達成と国民の生活水準の向上」が掲げられている。 』とのことです。
2017年には参議院議員の方がパプアニューギニアでの国際協力事業について視察に来られました。そのときのレポートが上がっています。
東ニューブリテン州の国際協力事業
トクア空港
東ニューブリテン州の玄関口、トクア空港。
1994年のタブルブル火山噴火の影響でラバウル空港が閉鎖されてしまい、それに対して日本がODAとして建設しました。
外壁には日本のODAについて書かれています。
こちらは旧ラバウル空港。今では火山灰に覆われ、見る影もありませんが、第二次世界大戦時に旧日本軍が建設した滑走路を使っていました。
ちなみにパプアニューギニア唯一の国際空港、首都ポートモレスビーにあるJackson Moresby空港も日本のODAとして建設されました。空港に着くと、ところどころに日本語案内があるのが印象的です。
東ニューブリテン州ラジオ放送局
旧ラジオ局は旧都ラバウルにありましたが、こちらも1994年のタブルブル火山噴火により被災。新都ココポへ移転・再建のため、パプアニューギニア政府からの無償資金協力要請によって、現在のラジオ局が建設されました。現在は派遣されていませんが、以前は青年海外協力隊も派遣され、ソフト面での支援も行っていたようです。
ラジオ局の外壁には、日本国政府からのギフトと書かれています。
本援助の詳細はJICA図書館ポータルサイト上に上がっています。
ニューブリテン国道橋梁架け替え計画
東ニューブリテン州の位置するニューブリテン島は西ニューブリテン州と東ニューブリテン州の2つの州から成り立っています。両州とつなぐ交通網の要所であるニューブリテン国道ですが、いくつかの橋梁は老朽化が顕著であり、代替輸送のない本国道で通行止めが発生すると18万人以上の沿線住民の生活に影響を与えることになるそう。そこで日本による無償資金協力でいくつかの橋梁の架け替え工事を行っています。
在パプアニューギニア大使館の中嶋大使とJICA PNG事務所の遠山所長が参加されての起工式。
パプアニューギニアの国営テレビ局EmTVでも取り上げられています。こちらのサイトでは工事の様子も見ることができます
JICA invests K94 million for bridges in West New Britain Province – EMTV Online
ニューブリテン国道橋梁架け替え計画 - ODAが見える。わかる。
ノンガ総合病院
ラバウルから車で30分ほどのところにあるノンガ総合病院。中に入ったことはありませんが、前を通ったときに、東ニューブリテン州の中でも一番だと思う外観でした。日本の国際協力事業の支援対象のようですが、建設を担当したのか、改修工事をしたのか、詳細はあまり分かりません。
2018年度秋募集は終了しました。
青年海外協力隊
最後に青年海外協力隊の派遣事業。
2018年9月時点でココポには学校隊員5名、農業機械隊員1名、医療系隊員1名、環境隊員1名、観光隊員1名の計9名が赴任中。日々の配属先での活動と合わせて、非定期で日本食販売や日本文化ワークショップなどを行っています。
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