【190日目】Tolai族の儀式 妖精トゥブアン
パプアニューギニアの日常シリーズ :
2017/04/21 これぞパプアニューギニア。部族カラ―溢れるの集会に行ってきました。
部族国家 パプアニューギニア
よく「石器時代に一番近い国」なんて例えられるパプアニューギニア。
部族カラ―がめっちゃ濃くて、日本でもときどきバラエティ番組なんかでタレントの体当たりレポートを見ますよね。
そんなパプアニューギニアは20世紀初頭まで未開の地。それ以前はパプアニューギニアに来るのは探検家くらいだったので、20世紀に入るまで文化的交流は全くありませんでした。おかげで今でもパプアニューギニアの各地で独自の部族文化が残っています。
ちなみにパプアニューギニアは南国なので食べ物も豊富。環境的に各部族が独立して生活を営んでいくことができたおかげで、今でも約800の部族、言語が残っています。ちなみに地球上で使われている言語は1500程度。半分以上がパプアニューギニアというカオスな状況です。
東ニューブリテン州 トーライ族とバイニン族
第二次世界大戦時に山本五十六や水木しげるがいたことで有名なラバウルはトーライ族とバイニン族の2つの部族が暮らしています。もともとはバイニン族の土地であったのを、18-19世紀あたりに対岸のニューアイルランド島からトーライ族が移り住み、バイニン族は山奥の辺鄙な地へ追いやられたそう。そんな歴史はありますが、部族抗争とか聞いたことないので、意外と穏やかな関係が続いているようです。
こちらがバイニン族の精霊。火の上を飛び回るファイヤーダンスが有名です。
こっちがトーライ族のトゥブアン。
ちなみに他の州へ行くと、都市部に複数部族が住んでいて数十の部族語で溢れかえっていたりするらしいですが、ココポ・ラバウルは部族が固まっているおかげで使う部族語はトーライ族のクワンヌワン語だけ。ボイナトゥナ(ありがとう)やマラーナ(おはよう)など、簡単な挨拶はだいたいクワンヌワンで済ませてしまいます。
トーライ族の儀式と精霊 トゥブアン
パプアニューギニアでも一部では観光客向けのビジネス部族になり始めていたりもしますが、トーライ族はまだまだ生活に根差した儀式を取り持っています。特に冠婚葬祭は部族カラ―も濃くなり、トーライ族の精霊トゥブアンを見ることもできます。
この日は現地人の友達に連れられて、車でちょっと離れたところの集会へいきました。
集会所はこんなところ。ほとんどジャングルの中です。
この日は誰か亡くなったあとの集会でした。日本でいうお葬式のような集まりは亡くなった数日後に自宅で開くこともあれば、この日のように日にちが経過した後に開くこともあるようです。もちろん胸の中に秘めるものもあるんだと思いますが、みんなで賛美歌を歌ってご飯を食べてと日本とは違ったどこか集まりになります。
昨日はお葬式。村に行ったら、そのまま山の奥の別の村まで連れてかれました。
— NORI@パプアニューギニア (@toward_ict4d) 2017年12月18日
歌うたって、ご飯食べて、しんみりしないのがパプアニューギニア流。#パプアニューギニア pic.twitter.com/dngkUrp8EH
これは2017年12月にいった集まり。賛美歌の大合唱。
そしてトゥブアン登場。精霊らしく森の中から出てきます。
村ごとにちょっとずつデザインが違うトゥブアン。
あと、なんでか知らないですけど、シェルマネーという現地通貨を身体にぶつけられます。
振り返ってみると1年以上も前のことですが、この日は初めての集会の参加で、すべてが新鮮でとても面白かったです。ただ文字として書き出してみるとほんと集会。村長や村のお偉いさんたちが出てきて話し、合間にトゥブアンが出てくるといった流れ。日本でいうと会社でいく初詣、仕事初めのお参りであったり、だんじり、神輿などの祭りごとに近いノリで、現地に根付いた日常だなーといった印象でした。でも日本とは全く違う文化。今でもときどき参加しますが、自分にとってはとても特別に感じています。ちなみに、この日の帰りはトゥブアンとともにトラックの荷台に乗って帰りました。
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